採集記


2006年4月16日 広島県東広島市安芸津町 蚊無峠

 

峠の南東から蚊無生活環境保全林に入る林道を進む。池を過ぎ、アルファベットの記号で示されたハイキングコースの中の、日当たりの良い開けた場所がポイント。雄は香木の森とKコース、雌はNコースやMコースの林の中が良さそう。

先週天気が悪く、目撃もできなかったので再挑戦。発生は例年より遅れているようで、新鮮な♂が尾根道に出てきた。北九州から来られたYさんと写真の尾根道を分け合って採集した。気温は低めで、あまり活発な飛翔は見られなかったが、林縁沿いに飛ぶ個体や、いつの間にか林間の陽だまりに飛来した個体を採集。


2006年11月3日 和歌山県東牟婁郡串本町 荒船海岸

 

南紀のサツマシジミ、ヤクシマルリシジミは秋に個体数を増すので、例年時期は少しずつ異なるが10月下旬から11月中旬くらいが適期

荒船海岸の古座キャンプセンター付近の海岸にはツワブキの黄色い花がそこここにあり、サツマシジミが好んで吸蜜にくる。ヤクシマルリはセイタカアワダチソウにも来るので、串本町近辺の山沿いにある花場に注意する。谷の出口にある河口付近の花が良い。ヤクルリはノバラで簡単に母蝶が産卵し、ウバメガシやヤマモモなどいろいろな食樹で飼育できる。晩秋から飼育を始め低温下で羽化させれば、雌の青斑が広がった綺麗な個体を得られるので飼育もお薦め。


2010年7月17日 新潟県糸魚川市小滝 白高地沢

 

明るいブルーのアサマシジミを採集しようと頑張って歩いた。出発地点の蓮華温泉は標高1470m、目的の白高地沢は1400m弱なのに、途中は上りあり下りありで片道2時間半、往路、帰路とも所要時間はほぼ同じ。採集地の川原で網を振るった後で、東京から来ていたFさんとSさんにいただいたコーヒーは格別でした。

 


2017年5月12日 長野県木曽郡木曽町 開田高原

 

翅の縁毛がすべて黄色のイエローバンドと呼ばれるギフチョウの産地。白馬村から移殖された個体群だが、御本家では採集禁止になってしまった。毎年GW後半に発生する。遊歩道や別荘地を翔んでいるので、ブルーシートを広げての採集はあまり好ましくない。林内や窪地の陽だまりや林の切れ目がポイント。以前はバンドが5割くらいの比率だったが、現在は3割程度になっている。